1年間に21,593頭。これは環境省が発表している平成26年度に地方自治体によって殺処分となった犬の頭数。
飼い主からの持ち込みや所有者不明などで地方自治体が引き取った53,173頭のうち、約40%が殺処分されているという計算になる。
その数字から10年遡った平成16年度には、181,167頭が引き取られ、86%に及ぶ155,870頭もの犬が殺処分されていたことを考えると、状況は改善してきていると言えるのかもしれない。しかし今もなお人間の身勝手により命を失う犬達が存在することは事実である。
そういった行き場を失った犬達を引き取り、新たな飼い主を見つけるべく活動しているのが、シェルターと呼ばれる犬の保護施設である。
シェルターの活動によって、多くの犬達が殺処分という運命から救い出されている。
『Shelter Dogs in Japan』に登場する犬達は、飼い主の飼養放棄により捨てられた犬、無理な多頭飼育からレスキューされた犬、愛する飼い主が亡くなってしまった犬…、それぞれに過酷な過去を持っている。
しかし、いずれの犬達も、それぞれの個性と感情を持ち、強く生きている。
彼らの生きる姿から、皆さんは何を感じ、何を考えますか?